社内SEの「やりがい」ってなんだろ?
「大変なところ」とかも知りたい!
社内SEの「やりがい」がSIerから転職してわかりました!
他にも「こんなに大変なの?」といった苦労や魅力的なところなど、まとめていきます。
SEの頃、ひたすらプロジェクトを渡り歩いていくうちに、SEのやりがいに悩んでました。
実際にユーザーがシステムを使うと、「もっとこうしたい」とか色々でてくるんだろうなぁ、って。
SEを7年ほど経験しましたが、「作って、ハイ終わり」って感じで、次のプロジェクトに向かうこともあります。
ずっと社内SEの人は、どういう所に「やりがいを感じてるんだろう?」といった疑問がありました。
そこで、実際にSEから社内SEに転職して3年を超える僕が、
社内SEのやりがい
について、全てを話すとともに、社内SEになって1番大変だったこともお伝えします。
社内SEのやりがい
SEと社内SE(情報システム部門)は名前は似てますが、仕事内容は結構違います。
SEのようにガンガン作っていくのとは違い、なにごとも問題の本質をとらえ、その解決手段としてITを活用していきます。
基幹システムの運用・保守をイメージするでしょうが、僕は中小企業の社内SEなので他の仕事もあります。
どういうところで、社内SEのやりがいを感じるか、わかってもらうためにポイントを列挙しました。
- ユーザーの声どころか生で見れる
- 残業がほとんどない
- 経営層から相談される
- ちょっとしたことで感謝される
それぞれ見ていきましょう。
ユーザーの声どころか生で見れる
僕が社内SEに転職して、情報システム部門に配属されたときは、基幹システムがリリースされて間もないころの話です。
今もいますが、システム開発会社から常駐しているSEがいて、その人と上司がしょっちゅう不具合対応をしていました。
すると、
突然、僕の席の内線電話機が鳴る。受話器を取るとロジスティック部からの電話でした。
○○の画面でエラーがでてしまいました
どうやら基幹システムでエラーが出たようです。
どういう操作でそうなりましたか?
エラー画面のスクリーンショットを送ってくれると助かります
この話はその後、現場に足を運び、詳しく状況と目的を聞き、画面の使い方を考え直すことになりました。
設計をしたら、常駐しているSEに作ってもらい無事完了です。
やりがいポイント
まだ業務をあまり知らない頃でしたが、SEの頃に似たようなことをしていました。
(運用保守の現場に4年いたので、不具合報告が来ると、調べて直してました)
なので突然知らない仕事で、「え!?」って言う風にはなりませんでしたが、けっこうハラハラしたのを思い出します。
やりがいとしては、実際にSEの頃に想像していた通りでした。
実際に現場の人が使う頃には、「もっとこうしたい」とか、色々な要望がでてきます。
やっぱりシステムって作っただけじゃ未完成のままなんですよね。
この部分を経験できるのは大きいです。
SEの頃も大規模な基幹システムの場合は、第2フェーズ、第3フェーズと年単位で何度も改修したこともありました。
「本当にユーザーが求めているもの」
これの答えを知れるのは、大変貴重な経験です。
実際に使ってもらい、生で現場を見てみると自分が思っている以上に、基幹システムが使いにくいことに気付きます(--;)
(画面を閉じるために毎回「閉じますか?はい、いいえ」←これ本当にいらない上にみんなからも不評です)
効率よく使いやすくしていくためには、実際に生で見てみる、これってけっこう面白いです!
そうすると現場とシステムが、時系列で繋がっていく流れを理解できるので、SEの頃に思い描いでいた社内SEのイメージ通りでした^^
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残業がほとんどない
SEの頃はけっこう残業も休日出勤も多かったのですが、社内SEに転職したら、ほとんどなくなりました(^^;)
その理由ですが、社内SEはバックアップ部門(総務など)だからです。
これを聞くと
やったーーー!
って思うかもしれませんが、それはそれで
限られた時間で
仕事を終わらせる必要がある?
ことに気付きます!
でもそれをうまいこと効率化して仕事を回すと、、、、
自分のやりたいことが出来るようになります!
やりがいポイント
意外なところが、社内SEのやりがいだと思うかもしれませんが、これにはちゃんと理由があります。
SEの頃は、どんなに仕事を効率よくこなしても、どんどん仕事が増えていきました。。。
ですが、社内SEでは仕事を効率化しまくると、残業がなくなるどころか、ちゃんと評価してもらえます。
しかも外出してセミナーに行ったり、色んな会社に製品について説明してもらったりと、イロイロなことに手を出せるようになるんです!
これが、本当に楽しい!
自分のやりたいことをやれる、めちゃくちゃ社内SEってやりがいがあると思います。
僕は今年、残業を1度もしていませんし、インフラが苦手なので自分で勉強しながら仕事をしていて、こないだ製品についてメーカーに説明に来てもらいました。
そして今度、製品に関連するセミナーに行ってきます!
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経営層から相談される
SEの頃の経営層はもちろんSEなので、めちゃくちゃ詳しいのですが、社内SEでも同じかというと違います。
ITに関してまったく知識がなかったです。(たいていのところはITの知識はないと思います)
経営層が気になるのは、やはり情報流出やウィルスですね。
つまり、セキュリティーに関する部分です!
取引先がウイルスにかかって業務が止まったらしい
うちは大丈夫なのか?
こういった質問をされました。
なので、
恐らくランサムウェアのことでしょうが
うちは対策できてないので
今メーカーと話を進めてます!
よし、さっそくメーカーに問い合わせです!!笑
やりがいポイント
実は個人的に気になっていたので、かなり前から下調べをしていました。なので直ぐに話は進み、現在、社内に導入中です。
こういった下調べが出来るのは、普段から外出してセミナーで情報収集しているからなんですよね。
経営層から直接相談され、経営層の想いを形にしていく、これは会社によっては、情報システム部門がIT企画室と呼ばれるのも納得です。
会社にとって、ITは重要で、絶対に切り離すことができない、だからこそ、経営部分に関わることができるのも、社内SEのやりがいだと思います!
ちょっとしたことで感謝される
社内SEに転職すると、社内には情報システム部門ではない部門がたくさんあるわけですが、みんなITに関する知識はないわけです。
そうなってくると、問い合わせ(ヘルプデスク)も色んなものがきますし、直接PCを操作しに行ったりすると、個人的な質問も来たりします。
最近よく聞くテザリングってなんですか?
ほとんどのSEならわかる質問だと思いますが、そこはサラッと、
スマホのネット回線を使って、
PCやタブレットでネットができるんですよ
って回答してあげましょう。
そうすると、
そうなんですね!全然知らなかったです、詳しいんですね^^
ありがとうございます!
これは極端な例ですが、けっこうイロイロと聞かれるし、だいたいのことはわかるので楽しいです^^
僕は化粧品業界の社内SEなので女性が多いのですが、女性の方がITの知識がない印象ですね。
やりがいポイント
ITに関する日常的なことや、基幹システムに、PCのことなど、様々な問い合わせがあります。
本当にビックリするくらい小さなことで感謝され、個人的に力を注いだことほど、そんなに感謝されません。笑
たくさん話していると、その人が求めていることが何となく理解できるようになってきて、これってシステム開発でも同じだなぁと思うようになりました。
実際に問い合わせがきたとして、その問い合わせが来た原因を考えていくと、問題が別のところにあることに気付くことがあります。
最初の「ユーザーの声どころか生で見れる」のやりがいにも繋がっていきますが、
「もっとこうしたらユーザーは使いやすいのでは?」
自分の考えが、この答えに近づいていくんです!
なので、自分の案がユーザーに喜ばれるのを見ていると、自分のスキルアップにもなるし、けっこう楽しいです^^
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社内SEの苦労や大変なところ
社内SEは良いところだけではなく、苦労するところだってあります。僕が社内SEに転職して1番大変なだったところも書くので参考にしてください~
マルチタスクになりやすいので「スケジュールを調整」する
例えば、基幹システムの商品登録をしているときにヘルプデスクの問い合わせが来たり、TV会議の設備が不調になったり、と3つ同時にタスクを進める状況もあります。
マルチタスクは慣れるまで苦労しましたが、大事なのは「すべてを同時に進める必要はない」という事実。なぜなら急ぐ意味がないし、品質のほうが大切。
こういうときは、仕事の優先度で処理すべきなのでヘルプデスクの問い合わせ内容が緊急性があるか確認してから、現在TV会議が行われてるのでこの不調を先に対処し、次にヘルプデスクを対処すると効率がいいです。
これをするには、ヘルプデスクの内容次第でして、ヘルプデスクというものは以下の3つに分けることが可能なので、これをもとに考えましょう。
- トラブル
- 問い合わせ
- 要望
そうすると、緊急性が高いものは「トラブル」だけなので、これ以外は基本的に急いでません。問い合わせてきた本人の気持ちの問題ですね(^^;)
マルチタスクになりやすいですが、1つずつ仕事のスケジュールの優先度をもとに調整していけば、マルチタスクになっても冷静に対処できます。社内SEの仕事はユーザーに対するソリューションが多いので、大事なのは急いで大量に処理することではなく、品質なんですよ^^
バックアップ部門だから「評価しやすいよう」に数字で魅せる
社内SEは事務職に近しい立ち位置なので、「評価がされにくい」ところがあります。たしかに営業職のように売上に直接的な影響はでませんね。ここも僕が社内SEに転職してから苦労したポイントです。
そんなときは数字を使って、上司や部長に判断しやすいようにしてあげるといいですよ!
例えば普段のいろんな業務を記録し、かかった時間や、対処することで見込める効果などをひたすら数字化しましょう。
もっと便利なのが相手に聞いてしまうことです!
ヘルプデスクで誰かが問い合わせてきたときに、「それを対応すると、どのくらい作業時間が減りますか?」と聞いておくと便利でして、その答えを聞くとなんと、月の工数を○○時間減らす実績を手に入れたことになるんです^^
数字で見える化されてれば、評価しやすいこと間違いなし!
ITに関する何でも屋の雰囲気で「立ち位置」を構築
社内SEは「ITに関する何でも屋」になってしまうところもあります。個人的には「そんなの聞かれても知らないよ」と言ってしまいそうになる質問も。
さすがにわからないものや、時間がかかる面倒なものもあるので、これらを避けるためにも「僕はコレならわかるが他は知らない」雰囲気を作ってしまったほうがお互いのためです。
僕はエクセル関連の問い合わせがまったくわからないので、ひたすら「エクセルは事務に聞いてください。ITと関係ないです」を1年くらい言い続けたらエクセルの数式などの問い合わせが0になりました。笑
個人的に本当にIT関係ないし、事務がエクセルのスペシャリストで日常的に使うんだから事務に聞くべきです! 確かにそういったエクセルのスペシャリストって話かけにくい雰囲気の人だったりしますから、聞きにくい気持ちもわかりますけどね(~_~;)
社内SEになって「日本語のむずかしさ」を痛感
ここが僕が社内SEに転職して1番大変だったことです! 今までSEの頃は、稟議書なんて書いたことも聞いたこともありませんでした。
それが突然、機器の購入や機器の保守の更新などで、ことあるごとに稟議書を書いて部長や役員や社長に承認をもらう必要があります。
初めてのことで戸惑いながら上司からダメだしをされまくり、
一般的な会社では稟議書を書くのかぁ
大変だなぁ
と、よく落ち込みましたね。笑
たしかにシステムエンジニアは特殊職になるので、一般的なサラリーマンではありません。でも稟議書はつらい!けっこうつらい!!
ここは社内SEに転職する前に、稟議書の書き方(参考サイト)を知っておきましょう!
SEのやりがいとの比較
僕はSEとして働き始めたころ、いきなりデバッグを頼まれ、アタフタしながら日々を過ごしてたんですよね。
SEの頃は「やりがい」を考える暇があまりなくて、ひたすらコーディングしたり、誰が読むのかわからない or 読む頃には仕様が変わってそうな設計書を作り続けてました。笑
社内SEとのやりがいを比較していくと、けっこう業務内容が違うので、全く違う職種なことに気付く。自社製品を開発するSEなら、かなり社内SEとやりがいが似てきます。
それものはず、自社製品のSEは一般的には社内SEと呼ばれていますから。笑
社内SEだからこそ「ITを楽しめるのが魅力」
きっとシステムエンジニアになった頃は、「ITで世の中をよくしていきたい」、こういった想いのSEはたくさんいると思います。
僕もそうでした。
僕がいたSIerの世界は、いわゆる客先常駐SEだったので当初の想いからは、かけ離れていきました。
SEも業界がたくさんあるので、実感できる人もいるのかもしれませんけど。
自分で考えながらITの方向性を決めれる
最近では、IoT(インターネットオブシングス)もよく聞くようになりましたね。
これはユーザー目線で考えられる人にしかできないと思います。
実際に生でユーザーがどういう風に作業しているのか、これを見ながら現場にITを取り入れていきたいですよね。
うちの会社でも導入したいと思っている分野です。
こういった「自分の作りたいもの」ではなく、相手に合わせたシステムを、生で見て考えていけるのが、社内SEの魅力で楽しいところだと思います!
手探りのところもありますが、きっと、
「ITでもっとユーザーの仕事をよくしていける」
って思いますし、それを繰り返した先にあるのが、
「ITで世の中をよくしていく」
そう思えてなりません。
それでは次に僕が実際に社内SEを体験して気付いた社内SEに必要なスキルや、社内SEの役割などご覧ください~
社内SEのリアルな情報をたくさん記事にしています^^