今後、少子高齢化が進んで若い労働力が足りなくなるそうです。
その解決策としてAIで補うという話がでています。
正しいと思いますが、即座に色んな問題点が見えてきました!
誰が製品選定しますか?
誰がソフトの設定しますか?
誰が管理するでしょうか?
ぜんぶ社内SEです!!
- なぜ労働力が不足するのか
- なぜ社内SEを増やせば解決するのか
- 社内SEは挑戦したがっている
今後の労働力不足問題は、社内SEを増やすことで解決!?するかもしれません。
この記事は「corp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#2 Advent Calendar 2019」の12月21日エントリーです。
もしかしたら社内SE(情報システム、コーポレートエンジニア)の枠を増やせば、営業や事務職を増やすよりもいいかも!?、というお話をしたいと思います!!
なぜ労働力が不足するのか
まずはじめに、労働力が不足する理由を見ていきましょう。
総務省統計局の調査によると、2008年の1億2,808万人をピークに減少が続いています。
2060年には9,000万人を下回る予想です。
そのため若い労働力(生産年齢人口)である、15~64歳は確実に減少してしまいます。
今後の生産年齢人口は、国立社会保障・人口問題研究所の推計結果がわかりやすいです。
- 2013年(平成25年):8,000万人を下回る
- 2027年(令和9年):7,000万人を下回る
- 2051年(令和33年):5,000万人を下回る
- 2060年(令和42年):4,418万人を下回る
上記の推移になると言われています。
肝心の日本の人口が減る理由については、わかりやすい比較表を見つけました!
出生率が下がっているから人口が減るのですが、これには2つ理由があると言われています。
- 初婚年齢が上がっているから
- 生涯未婚の方がどんどん増えているから
この2つの理由は、現代の働き方や賃金の低下で結婚する人や、子供を2人以上育てる人の数が減ってるからなんですかね(*_*)
そして、この労働者不足の問題は、2030年に日本でおきるという言われている社会的問題の1つなんです。
2030年問題
色んなところで話題になってる通り、2030年問題としては労働者人口が減るのが最大の問題です。
他には、
- 中小企業が大幅に減る
- 3人に1人が高齢者
- 生活に必要なインフラの老朽化
といったことも言われています。
人が減るんだから労働力が不足するのは当然です。
労働力不足だー!
労働力不足だー!
AIだー!
AIだー!
そこで色んな中小企業がAI製品を購入して、うまく利用できずに倒産、、、。
もしかして2030年に中小企業が大幅に倒産すると言われてるのは、AIメーカーにのせられて、、ではなく、活用できる人材がいないからでしょうか?
だからこそ、社内SEの人数が少ない会社はどうなるか?
社内SEの存在は、会社が倒産するかどうかのポイントだと思います!
高齢者が増えるので、クレームの絶対数は確実に増えます
そんな時、コールセンターを増設だー!!なんて、労働力不足のときにできるわけがない。
おそらく電話じゃなくてAIとかのチャット形式か音声でのチャット?みたいなものになるんですかね?そういう製品を選定・導入しなきゃいけません。
選定・導入に失敗したら、、、まぁ倒産ですよね(^_^;)
労働力不足の問題はどれもこれも倒産の危機ですが、解決できるのは、、、コーポレートエンジニアだけ!!だと思えてなりません。
インフラに関しては一部でドローンが活躍されてきてますね。
ドローン×AIが活用されている
最近、ドローンを活用してダムや高速道路などの人が検査しにくい箇所の調査に利用されてますね〜
このときAIが画像を読み取って劣化している個所を見つけてくれるのですが、すでに運用化されてます!
やはり人ではなくAIに代わりにやってもらうべきでして、本当に人じゃなければ出来ないことを人がすべきなんです。しかし、今後はその労働力となる人が少なくなります。
今後の採用戦略は、情報システム部の人数を増やす方が効果が高いのかもしれません
なぜ社内SEを増やせば解決するのか
中小企業でも情報システム部門はありますが、人数がとても少ないです。これでは定例業務をこなすだけで精いっぱいになりかねません。(特にひとり情シス)
社内SEの人数を増やすだけで、様々な部門の業務効率化や、中小企業が失敗しやすいIT投資に時間をあてることが可能になります。
情報システム部門はコスト部門だから増やせない!
情報システム部門はコスト部門だから人数を増やせないのではなく、社内SEを活用できるかわからない経営者が多いのではないでしょうか?
僕の会社では以前に社内SEが4人いましたが、僕1人になったあと、今はようやく2人です。4人のころは色々と他部門に対して施策をしてましたが、最近は現状維持を続けながらなので、どうしても時間がかかります。
つまり、フットワークが重くなってきてるんです。
これでは機会損失していることになります(^_^;)
経営者が気付いてないだけで、利益が減っているという事実
社内SEが色んな部門と話したり見てたりすると、アイデアが浮かんできます。
- 「もっとこうした方がいいのかもしれない…」
- 「あれはこうすればもっと良くなるかも…」
しかし、それをちゃんと分析して仮説を実行する時間がありません。
そのため、本当だったら起きていないであろう問題や、各部門の業務時間の短縮を加速することができていたかもしれないんです!
社員全体の残業時間や考える時間を捻出できていたとしたら、、、もっと利益は増えていたはず!
いま効率化で話題になっているRPAに挑戦したいけど時間がない
労働力不足の問題を解決するために注目されているRPA(Robotic Process Automation /ロボティック・プロセス・オートメーション)があります。
これはAIというよりは単純作業の自動化を行うものでして、最終的には完全自動化を目指しているそうです。
現在は、AI(人工知能)や、IoT(モノのインターネット)、RPAなどの技術の発展・活用が進む第四次産業革命の真っ只中と言われています。第四次産業革命技術の中でも、RPAは、AIやIoTに比べて分かりやすくROIも評価し易いために急速に導入が進んでいるといえるでしょう。
また、これに関連し、もうひとつの理由が挙げられます。
RPAのロードマップは、RPA発展の3段階として整理されています。
第一段階はルールエンジンによる定型業務の自動化、
第二段階は少しAI要素が加わった高度な自動化、
第三段階はAI技術の完成に伴う完全な自動化、というのが大よその定義です。
現在は2段階目に入り始めたところですが、遅くとも2030年前半には労働人口の49%が自動化されると予測されていることから逆算すると、3段階目になるのが2030年前半ということになります。
ゴールが不明確なIT化や改善活動と違い、残り約10年で完全自動化の世界が到来すると思えば、今すぐにでもRPAによる自動化を始めなければならない(自分達だけ自動化の波に乗り遅れる訳にはいかない)という心理も働くのではないでしょうか。
RPAの導入を進めていくうえでも、現状の定例業務にプラスしてRPAについて学んだり、選定したり、設定したりと色々と業務がでてきます。うちの会社ではこれに時間をあてることができない状況なんですよね。
なので、経営者としては、社内SEの採用を増やしてRPAに挑戦してもらうという理由でも十分な効果が期待できると思います!
(というか今度うちの社長と取締役に話そうと思ってます。笑)
社内SEが多すぎても困る?いいえ困りません。
多ければ多いほど会社が良くなります。
(と僕は信じてます)
なぜそんなことが言えるんだい?
社内SEは挑戦したがっている
会社の事業と直接関係がない部門ではありますが、基本的にどこの会社の社内SEも忙しい日々を過ごしつつも、挑戦したがっていると思うのは僕だけでしょうか?
事業と直接の関係がない部署だからこそ、客観的に俯瞰的に既存業務を見ることができるという、社内で唯一の存在が社内SEです!
そして社内SEの採用枠を広げようとしたときに、今後のIT人材不足問題が逆にチャンスです!
IT人材不足の問題について
最近はさまざまなニュースで目にしますが、今後のIT人材不足の問題と言うのはAIエンジニアが足りないそうです。(本当の問題は量よりも質…IT人材白書「エンジニア不足」の真相)
それとは別で従来型のエンジニア(受託系)は余るという、、、。
受託系(SESなど)は確かに厳しいと思いますし、僕のブログのコンセプトはSESなどのSIer業界の健全化を目指していて、僕自身7年ほど経験したのでよくわかります!笑
従来型の受託系エンジニアを社内SEへ
従来型エンジニアは確かに転職する人が多い世界です。しかもSEからSEのパターンやSEから全く違う異業種へ転職するパターンもあるんです。
一応その中でも社内SEは人気職種ではありますが、企業の採用枠が少ないという問題に直面していくわけです。
だからこそ、従来型エンジニアが全く違う業界に行ってしまう前に、社内SEの採用枠を広げるべきだと思います。
どうせだったら、社内SEを増やすことで基幹システムなどを内製するという選択肢もでてきますので、ベンダーへの年間保守費用を下げていくことだって可能です。
むしろ今は社内SEを増やすチャンスなのでは?
今後の労働力不足は企業の社内SE(情シス)を増やせば解決!まとめ
今後の労働力不足問題は社内SEを採用して、定例業務よりも業務効率化やIT投資などに時間をたくさん割いた方が社員も会社も良くなると思ったので書きました。
この記事で伝えたかったことは、
- 今後の労働力不足は「社内SE」こそ解決できる
- 社内SEを増やせば「本当に人がすべきこと」に集中できる
- 今こそ社内SEを増やす「チャンス」です
そんな社内SEが挑戦するのに必要なことは1つだけ。
それは、「時間」です。
僕は何よりも大切なのは、『考える時間』だと思っています。
今後の労働力不足問題は社内SEを増やせば解決!?
なので、企業の経営層の方・人事様、情報システム部門の増員をお願いいたしますm(v_v)m
この記事は「corp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#2 Advent Calendar 2019」の12月21日エントリーです。
たくさんの社内SEの方が記事を書いてまして、参考になる記事がとても多いです!
今回希望者が多かったということでアドベントカレンダーが2つ作られていまして、#1は以下のリンクから見れます。
「corp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#1 Advent Calendar 2019 」