内部不正と聞くと情報漏洩などの認識になるかと思いますが、僕が遭遇したのは「補助金」に関することです。
ちなみに「情報の消去」も内部不正になります。
あるとき「なんかおかしいな」と思って事務局のHPを見たら、、、
この記事はcorp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#3 Advent Calendar 2020とリンクしています。
この話は会社で誰にも言えないし、ブログにしてみました!笑
会社としてはすでに退職してる人が数年前に申請して補助金をもらっていた
状況としては、すでに会社は補助金を申請して受け取ってました。しかし、違和感に気付くまで時間がかかったので経緯を書いていきます。
ある大型案件のリリース前に人事異動。この案件は2名が担当していました。
実際に開発をベンダーと進めた担当が人事異動し、もう一人の担当である補助金の申請をした元上司はしばらくして転職していきました。
そのため、まったく関わっていなかった僕がリリースを担当することに、、、。
引き継ぎなしで大型案件をリリース直前に再開発
ベンダーと進めた担当は「2年前のことだから覚えてないから引き継ぎできないです」、と言ってグループ会社に羽ばたいて行きました。
(ウソでしょ、、、)
アキクボ君ならできるさ~
とりあえず仕様わからんし動作させてみると、不具合だらけなのでベンダーと進めつつ、「そもそもユーザに確認したのか?」と思って聞いてみたら
ユーザは
初耳だよ!?
と言うので各部門にヒアリングして再開発。
ベンダーは
聞いてた話と違うんですけど
という当たり前の話になり、再度お金を払いつついろんな壁を越えてリリース完了。リリース後もそれなりに大変だったなぁ。
これを短期間でやりながら、新たに社内SEの採用もしてたので頑張りました。
ちょっと痩せたかも
月日は流れてベンダーの社長から電話が。
あの件ってどうなりました?
当初の想定は崩壊&補助金の要件も追加
補助金をもらうためには要件を満たしているのが絶対条件です。当たり前ですが。
で、なんの件か聞いてみると新システムをつけてました。
意味がわからない
よくわからないので、ベンダー社長さんとグループ会社に異動した担当を呼んで詳しく聞きました。
あれ?辞めた○○さんから聞いてませんか?
この画面からこの機能で自動的にうんぬんです
連携させるらしいよ
うーむ、前向きに捉えるべきかぁ。
この仕事放置で辞めるのも凄いなぁ。
と思いつつ、動作させるとちゃんと動かない。というか詳しくは書けないですが、取引先ありきの機能。その取引先はもうやらないみたい。
当初の想定からだいぶ変わってしまっている状況、、、。
(ってか開発も完了していないんじゃ?)
色々ありながら、ちょびっと眠れぬ夜を過ごしつつ、
なんかおかしいな こんなんで補助金貰えるのかな?
と思って事務局HPを見たら、、、
『◯◯年△△月 追記』
かなり具体的な要件が追加されていました。今回みたいなパターンを考慮してなのかな?
「こりゃダメだ!」と思って部長・顧問税理士・社長に提案しました。
ありのままを伝えて補助金を返しましょう
あたりまえのことです。
そして詳しくは書けないですが、特命ミッションが始まりました。一気に割愛しますが返還することに。
補助金返還のために電話してみた
補助金の事務局に説明すると『もう使わなくなったんですね〜なら大丈夫です〜』と手際よく言われて完了。
あれ?こんなもん?と思いつつ部長や社長に報告。
そして念のためメールで回答をもらうことにしたので、改めて電話してメールを送りました。
そしたら、
詳しい事情を聞かせてもらいたい
といった電話が来ました、、、
そして長文のメール。
そもそもなぜ返還しようと思ったのか
など色々と色々と色々と聞かれる。
要件を満たしていないからです
と質問に答えつつ何度も電話が来て説明。
前代未聞のことなので改めて連絡します‼︎
と言われ、、、
しばらく待ちました。
最終的には自ら申し出たので返還だけで済み、社名の公開や追微金はなし!
やったね!
どのようにすればこの問題は起きなかったか?
ちゃんと仕事すればいいだけです。てきとうに「お◯もらえそうだしラッキー」なんてマインドで仕事してはなりません。(当初の状況は知らんけど)
あとさき考えずに自分中心で世界が回っている方に多いですが、ちゃんと先の運用のことを考えて仕事をしなくてはなりません。
これ放置して後から「不定期でおこなわれる調査」が来たら、あなたはどうしますか?
あなたがやっていなくても、今あなたが情報システムの面倒を見ていたら、相手から見ると、あなたが担当者です。
知らぬ存ぜぬを通すために、色んな情報を消去したりすれば内部不正ですよ。以下は補助金の不正受給についての引用です。
補助金を不正受給した場合の4つのダメージ
補助金の不正受給が発覚すると、以下のようなダメージを被ることになる。一時の気の迷いが、その後の経営に暗い影を落とすのだ。ダメージ1:受給額+年10.95%の加算金を支払う
不正受給をした場合、受給した補助金を返還しなくてはならないが、これに加えて年10.95%の加算金を支払わなくてはならない。資金繰りに困って補助金を不正受給し発覚すると、加算金の支払いによってさらに資金繰りが悪化してしまう。ダメージ2:管轄省庁のホームページに事業所名が掲載される
不正受給が明るみに出ると、補助金の管轄官公庁のホームページに「補助金交付等停止措置企業」として事業所名やマイナンバー、補助金交付等停止措置期間などの情報が掲載される。ダメージ3:刑事告発
不正受給は、国や地方自治体に対する詐欺罪にあたることもある。前述の森友学園の補助金不正受給事件が詐欺罪として起訴されたほか、昨年12月、和歌山南漁協が補助金を水増し請求したとして、詐欺容疑で書類送検されている。ダメージ4:社会的信用の低下
不正受給が発覚すると、会社や経営者の社会的な信用は失墜する。取引先や金融機関の信頼を失い、その後の事業が難航することになるだろう。最悪の場合は、倒産や自己破産に追い込まれることもある。
古くからある中小企業には負の遺産がいっぱいある
この話以外にも、この元上司の作った負の遺産がたくさんあります。
(当時その瞬間だけ見れば最適でも運用を考えると違う場合がある)
歴史ある中小企業は、作り直し案件もたくさんあるんで転職時には気をつけてください。笑
とにかく今後も大変ですが、会社がいろんな選択をできるように動きやすくしていきたいですね~
まとめ
あとから偉い方に『アキクボ君の言った通りにしてよかったね~』と笑い話になりましたが、ちゃんとすべきです。
みんなの税金だよ。
そもそもちゃんと要件を見たのかな?元上司よ、、、それを承認した当時の役員もぜんぜんアレだな、、、忙しくてもちゃんと考えないと会社が衰退していきますよ、、、
まっ誰でも勘違いや誤りとかあるし、見つけたら放置せずに綺麗にしましょう!
そういえば補助金の申請は、僕の名前で出されてたけど記入ミスかな?